すたすた式
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あなたはまず、「こうすればうまくいく」という成功話を見聞きしたいと思うかもしれません。 たしかに受験勉強などで、あるきめられた仕事をこなすためには、「こうすればうまくいく」話は大変有効です。しかしあなたはじきに、「こうすればうまくいく」話だけでは不十分だということに気づくでしょう。なぜなら「うまくいく」話をもとにつくった企画は「どこかで見聞きした企画」にすぎないからです。
プロローグ 失敗に学ぶ 失敗は成功の母 影の世界の情報伝達 なぜ致命的な失敗が続くのか 失敗のプラス面に目を向けよう 第1章 失敗とは何か 「人間がかかわっている」「望ましくない結果」、それが失敗 「失敗学」が生まれた理由 なぜ失敗に学ぶ必要があるのか 社会を発展させた三大事故 青函トンネルに生かされている失敗の英知 「失敗学」に基づく東大機械科の学習法 サポートは大変でも失敗学習は意義がある 記憶に残る失敗談が学生の成長を促す 第2章 失敗の種類と特徴 失敗には階層性がある よい失敗、悪い失敗 失敗原因を分類する 大失敗を誘発する樹木構造 途中変更が諸悪の根源 樹木構造の弱点を補うには 失敗は成長する 失敗は予測できる 第3章 失敗情報の伝わり方・伝え方 失敗情報は伝わりにくく、時間がたつと減衰する 失敗情報は隠れたがる 失敗情報は単純化したがる 失敗原因は変わりたがる 失敗は神格化されやすい 失敗情報はローカル化しやすい 客観的失敗情報は役に立たない 失敗は知識化しなければ伝わらない 六項目による記述 当事者が記述できないときはどうするか 決して批判するな 第4章 全体を理解する 解を求める学習で得た知識と体験学習で得た知識は違う 日立での貴重な2年間 空母大鳳はなぜ爆発したか まずは行動してみよう 仮想失敗体験 全体を理解することの大切さ 「偽ベテラン」「と「本物のベテラン」の違い 真の理解への理想的プロセス 第5章 失敗こそが創造を生む 論理的思考のウソ 思考平面上にアイデアの種が落ちている 大切なのは「仮想練習」をすること アイデアの種は大胆に切り捨てる 口に出さない常識がある 思い付きノートをつけよう 表プランと裏プラン 考えの全体像を見よう どんな創造も仮想演習から生まれる 第6章 失敗を立体的にとらえる 「洗剤失敗」を含み損としてとらえる―――失敗と経済 「訓練失敗」を組み入れる―――人の心理と失敗 懲罰的賠償制度と司法取引―――法律と失敗 第7章 致命的失敗をなくす 技術の成熟と利益追求 すべての組織が陥る病 「まさかこんなことが起こるとは思わなかった」のウソ 局所適材と全体最悪 「今あるものを絶対に変えない、いじらない」 TQCの落とし穴 ISOも危ないぞ ダメ上司には気をつけろ 無駄な会議が多すぎる リーダーにより失敗は三倍違う 第8章 失敗を生かすシステム作り 二万個の失敗情報を集めても意味はない 必要な失敗情報は最大三百個 知識と経験を与える場づくり 失敗を生かすと得になる仕組み 失敗博物館 エピローグ 失敗を肯定しよう 日本企業の抱える問題 マネ文化の限界 そして失敗は続く
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